注文住宅で高齢者向け住宅を建てる

注文住宅で高齢者向け住宅を建てるという考え方は、なにも今現在、高齢者と同居している方だけに限ったものではありません。ご自身が歳をとった場合を想定して、20年、30年といった長い目で住宅の構想を立てていくことは非常に重要なことです。また高齢者住宅というと一般的に手すりや昇降機などの設備で対応するというイメージがありますが、注文住宅のプランニング段階からこだわっていくことで高齢者にとって快適な住宅を建てることができるのです。ではプランニング段階でまずどのようなことに注意を向けていけば良いでしょうか。

初めは、日常的な動作の妨げになりそうなものを想像してください。例えば、重い扉、部屋間の段差、狭い廊下や玄関、階段の傾斜、など障害になりそうなポイントを考えていきます。次は、事故の観点から障害になるものを考えます。先ほどの部屋間の段差もそうですが、それ以外にも滑りやすい床、ヒートショックの恐れがある部屋間の温度差、誤動作の危険がある設備機器、など怪我や事故の可能性から考慮すべき点を考えます。

さらに補助装置および設備を設置するかどうかの判断をします。階段、トイレ、浴室などへの手すり、エレベーターなどの設置を予算に応じて考えます。今は設置しなくても将来設置できるように準備しておくことも大事です。その他にも、介護を想定して広めのスペースを確保しておいたり、引戸などの開閉が楽な扉を選んだり、ドアハンドルはレバー式を採用したり、緊急時に備えてブザーを設置したりするなど最低限事前に考慮できるものは予算との兼ね合いでできるものできないものを考えていきます。

以上のことを注文住宅で高齢者向け住宅を建てる時の参考にしてください。

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